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マネーサプライの乱高下

なぜ、日本銀行は八〇年代の終わりから九〇年代の初めにかけて、マネーサプライの乱高下をもたらすような金融政策を採用したのであろうか。この原因にはいろいろあると考えられるが、その大きな理由の一つとして、八〇年代の終わりに二桁のマネーサプライの増加率を約四年にわたって継続したにもかかわらず、物価が安定していたため、日本銀行はマネーサプライを増加させてもインフレを引き起こさないと考えるようになり、そのことがマネーサプライの軽視につながったと考えられる。しかし、この時期に二桁台のマネーサプライの増加率にもかかわらず、物価が安定していた理由は、継続的な円高によって、輸入物価が低下し続けたこと、および株価や地価の暴騰に基づいて貨幣需要が資産効果から大きく増大したことがあげられる。

色味をとるか、落ちにくさをとるか

色味をとるか、落ちにくさをとるか。口紅の最大の役割とは、唇に色をつけること。油分がなければその本来の役割を果たすことができない。苦渋の選択の結果、どうしても落ちにくさという機能を後回しにせざるを得なかったわけだ。しかし、メーカーはあきらめなかった。唇につけても違和感がない製品をモノにしようと、水面下で開発競争を繰り広げた。1992年春、そんな努力が一気に花開く。カネボウが満を持して投入したテスティモ・ルージュだ。キャッチコピーは「食べてもきれい。キスでもきれい。恋口紅」。CMキャラクターは大塚寧々。唇の「二大機能」(食事とキス)にフォーカスした宣伝を繰り広げたこの商品は、発売から3ヵ月で220万本という記録的な売上げとなる。

「葬儀とはこういうものだ」というコンセンサス

今まで普通の葬儀の場合、白木の輿の祭壇が中央に位置していた。それがアメリカ流の、中心に柩を置き、生花を飾ってお別れする送り方と融合する方向へ変化する可能性もある。今日、さまざまな葬式批判がみられる。極端な場合には、葬式は不要ではないかという意見もある。見栄を張ったり、過剰な飾り付けに走ったり、本人とは無縁の人まで動員するかのごとき葬式は改められてしかるべきであろう。また、日本では宗教、とくに仏教と葬式は深い関係にあったが、これも揺らぎつつある。しかし、まだ日本人の九割以上は宗教儀礼を意識して葬儀をしている事実も、重く受け止める必要があるのではないか。一つのいのちの終焉が、死者のまわりの人間にもたらす精神的危機、それに対応するものとして、やはり宗教儀礼、葬儀の厳粛性が求められるからだろう。いずれにしても、葬儀の形態は多様化してきている。「葬儀とはこういうものだ」というコンセンサスが失われつつある。